医療 としての 瞑想

私たちの身体は、約60兆個という途方もない細胞からできています。一つ一つの細胞や臓器が勝手に動けば生命は維持できません。そのため、全体として調和しながら働いてくれるように、いろいろなシステムがあります。その代表的なものが、自律神経です。血圧、心臓、体温、呼吸、胃腸系などを制御しています。それから、内分泌ホルモンがあります。甲状腺ホルモン、 副腎皮質ホルモン、性ホルモン、成長ホルモン、いろいろなホルモンを制御しています。さらに、免疫システムがあります。傷口が膿みやすいかどうか、風邪をひきやすいかどうかなどに関係しています。人間には、このような生命を維持する肉体システムと同時に心の存在があります。心と自律神経、内分泌ホルモン、免疫システムは一体となって動いています。心と体はひとつ、心身一体と言いますが、医学的には、心身相関 と呼ばれ、心身相関の観点から病気を捉えているのが 心身医学 です。体が動けば、想念という形で心が動きます。思考が活発になれば、体も様々なホルモンを分泌して反応します。心と体はコインの裏と表の様な関係です。お医者さんであれば誰でも「安静にしてください」と言います。なぜなら、心が休息してこそ体の癒しが行なわれるからです。真の心の休息には瞑想が一番です。瞑想は心の休養ですから、それにふさわしい環境作りが必要です。最も適している時間は早朝です。空気が澄んでいて、力強いエネルギーに満ち、それが瞑想をより深いものにしてくれます。瞑想をする前にはトイレを済ませ、空腹な状態がいいでしょう。場所は静かなところで、自然光が差し込み、清潔な所が望ましいでしょう。心身ともにリラックスした状態で座り、日々の煩いはとりあえず隅に置いて、思考を流れに任せ、ただ目を閉じて座るだけでいいのです。脳波が安定し始めると、心臓が規則正しく動き出し、呼吸しているのも忘れるくらい心身ともリラックスできます。そして、瞑想には静的な瞑想と動的な瞑想があります。目を閉じて瞑想するのは静的な瞑想ですが、日常生活の中で無我夢中で楽しんでいる時、心は静寂の中にいます。つまり、目を開けていても瞑想状態であり、病気も 有って無いもの になります。 15分でできるココロとアタマのストレッチ (光文社知恵の森文庫)
